Football道

オランダでフィジオを学ぶ学生の、見て、感じて、思ったこと。

Football道

オランダのフィジオ学生の、見て、知って、感じて、思ったこと。

ヨーロッパのスポーツクラブに実際入って感じる”スポーツ文化”の違い

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これから東京オリンピックに向けて色々と準備が進んでいるこの頃ですが、
東京オリンピックと当時についてくる問題が、
 
「東京オリンピック後のスポーツをどうするのか。」
 
ということだと思います。
 
東京オリンピックの為に作った施設をどうやって使っていくのか、
オリンピックで盛り上げたスポーツ熱をどうビジネスに転換して、維持していくか、
などのオリンピック後の問題は、もはやオリンピックあるあるとまで言えます。
 
その問題の解決には、日本のスポーツ文化を醸成していく必要があると思います。
 
最近、出てきている例としては、
日本版NCAAこと「UNIVAS」や、
その関西版にあたる「KCAA」のような、
アメリカの大学スポーツ組織を日本版にアレンジして、大学スポーツから盛り上げて行こという動きがあります。
 
大学スポーツのような「学校スポーツ」は、アメリカと日本に特徴されるスポーツ文化で、
似た文化でかつ発展しているアメリカのスポーツ組織から習っていこうという動きは合理的だと思います。
 
ただ、日本版にどうアレンジしていくか。
ここが今後、日本のスポーツ文化を定置させていく上で大きなポイントだと思います。
 
因みにですが、何もアメリカのような学校スポーツだけがスポーツ文化の成功例ではありません。
 
ヨーロッパには学校スポーツはありませんが、その代わりにアマチュアスポーツクラブによってスポーツ文化の発展がされています。
 
という訳で今回は、
自分の今来ている、オランダのアマチュアスポーツクラブでのスポーツ文化の在り方を紹介していこうと思います!
 
 
 

著者のオランダでの成行

話を進める前に、著書がどういう形でオランダのサッカークラブに関わって、その経験を元に話をしているのかを明確にしておきます。
 
まず、自分はサッカーのトレーナーをするためにオランダに来て、フィジオ(日本だと理学療法/PT)を勉強しています。
 
その中で、フィジオの勉強とバイト代のために2年間で2つのクラブでトレーナーとして活動もしています。
 
2018/2019シーズンはオランダ8部(3de klasse)のチームで、
2019/2020シーズンはオランダ5部(hoofde klasse)のチームで、
トレーナーとして活動してました。
 
8部のチームでは、Topチームのトレーナー 兼 2ndチームの選手という形で関わっていました。
 
5部のチームでは、Topチームのトレーナーとして関わっていました。
 
 

オランダのアマチュアサッカークラブの構造

日本が見本にしようとしているアメリカのスポーツ文化は、大学スポーツやプロスポーツなどの少数のトップ選手がプレーし、そのプレーを見る人からお金を貰う、
「見るスポーツ」で成り立っているスポーツ文化です。
 
一方、ヨーロッパのスポーツ文化では、勿論プロスポーツなどの「見るスポーツ」も盛んですが、
その下でアマチュアスポーツによる「するスポーツ」がスポーツ文化の土台となって支えている風に僕は思います。
 
そもそも一般的に、アマチュアスポーツの延長線上にプロスポーツがあるように思いがちだと思いますが、
それはヨーロッパでは違います。
 
アマチュアスポーツは「するスポーツ」によって成り立つので、
「見るスポーツ」によって成り立つプロスポーツとはターゲットが別物です。
 
 

アマチュアクラブの方が経営は安定する

アマチュアスポーツにはアマチュアスポーツの経営構造が、
プロスポーツにはプロスポーツの経営構造があります。
 
因みに、経営の安定性で言えばアマチュアスポーツの経営構造の方が優れています。
プロスポーツで100年続いているクラブは数えるぐらいですが、
アマチュアクラブだと、100年近く続いているクラブは珍しくありません。
 
プロクラブは下部組織でも育成に力とお金を注ぐ必要があるので、各世代に1,2チームしか持たず、少数精鋭の組織形態になっています。
また、Topチームの成績によって、人気と収入が左右されてしまうので、経営が安定しない傾向にあります。
 
一方で、アマチュアクラブの下部組織は、
U19-1, U19-2, U19-3, U19-4....
U17-1, U17-2, U17-3, U17-4....
というように、世代毎に複数チーム持っていて、
この大勢のプレーヤーからお金を貰うことで経営しています。
なので、その地域でサッカーがしたい人口が変わらなければ、クラブの収入は変わらないので、ある程度安定します。
 
これがつまり「するスポーツ」に支えられたアマチュアクラブの経営構造です。
 
プレーヤーからの会費だけでなく、スポンサー収入もありますが、
スポンサーはクラブ会員の流入を狙っているので、スポンサー契約の形も経済的支援がメインではなくなってきます。
 
例えば、フィジオクリニックがアマチュアクラブと提携していて、クラブ会員の初診を無料で行う時間を設ける。
その代わり、2回目からはお客さんとして来てもらう。
フィジオクリニックからはチームトレーナーを派遣する。
というような、業務面でのwin-winで成り立つ形でのスポンサー契約が多いイメージがあります。
(勿論、金銭的なスポンサー料も含まれての契約だとは思いますが。)
 
 

アマチュアクラブはプロクラブになりたくなかった

昔のオランダリーグは、1部と2部がプロリーグ、3部以下はアマチュアリーグと明確に分けられていて、
そのリーグ間に入れ替え戦はありませんでした。
 
しかし、それではオランダサッカーの競争力が弱まってしまうと、オランダサッカー協会は2部と3部を連結させて、強いチームがプロチームになれるシステムにしようとしたのですが、
それに反発したのは2部のプロクラブではなく、3部のアマチュアクラブでした。
 
アマチュアクラブにはアマチュアクラブのやり方があり、プロクラブとは違うという反発があって、その話は難航したんだとか。
 
結局、今はプロ・アマは統合されましたが、そのイザコザのお陰で、1stリーグの上にTopリーグがあるというややこしいリーグ階層を成しています。
 
というように、そもそもアマチュアクラブを延長させるとプロクラブ。という風にはならないのです。
 
 

アマチュアクラブを運営する人

アマチュアクラブは、プロスポーツのように大勢の人を魅了するというより、
クラブに居る人に楽しんでもらうことが運営の上で大事になってきます。
なので、
「僕らのクラブを皆で盛り上げて行こーぜ!」
みたいな雰囲気を如何に作れるかが大事なんだと思います。
 
なので、従業員で運営をやっちゃうのではなく、
1,2人の運営者と大勢の有給ボランティアという形でクラブ会員に協力してもらいながら運営していくという形で運営しています。
 
チームスタッフ、チームマネージャー、用具担当(ホペイロ)、クラブ食堂のおばちゃん、会計担当などなど、
ここらへんの仕事はボランティアで賄われています。
 
かく言う僕も、有給ボランティアという形でトレーナーをしています。
 
 

8部のクラブの紹介

 
オランダに来て始めに関わったチームが8部のPVCというクラブなんですが、
 
8部ぐらいだとThe・アマチュアクラブという感じのクラブです。
地域によってある程度は実力の前後があるそうですが、とは言ってもどの地域でも趣味でサッカーをやっている人たちです。
 
でも、試合になると割とバチバチにやってくれるので、トレーナーの仕事はちゃんとあるぐらいのレベルです。
 
このクラブだと、400人ぐらいの会員がいて、
大人のチームが、競技チームがTopと2ndの2チーム、フレンドチームが4チーム、35才以上のチームが2チーム、女性チームが1チームの合計9チーム
子供のチームがU-19,17,15,14,13,12,11,10,9,8で各世代約3,4チームあって、合計約31チーム。
という感じの合計40チームが合って、
2.5面のグラウンドを保有しているチームです。
 

 

 
これは、Topチームにトレーナーが付くレベルのアマチュアクラブの中では最小規模に近い規模感のクラブです。
 
アウェイの試合で色んなクラブに行きましたが、これより規模が小さいクラブは無かったと思います。
 
クラブ会員の会費は約3万円/月。
なので、400人 x 3万 = 1200万円/年が会費収入。
それに加えて、スポンサー収入があると言う感じです。
 
それでも、トレーナーの仕事で週10時間ぐらいの拘束時間で月1.5万円ぐらい貰えたのでアマチュアクラブも凄いもんです。
(これが有給ボランティアとしては限界の額)
 
小さい分、アットホームで個人的には居心地がいいクラブだっと思います。
ユトレヒトでサッカーがしたい人はオススメのクラブです。笑
 
 

5部のクラブの紹介

 
僕が今関わっているOJC Rosmalenという5部のクラブは、反対にオランダ屈指の規模を誇るビッグアマチュアクラブです。
 
2300人の会員と400人のボランティアが在籍しており、
グラウンドはフルコートが10面とハーフコートが2,3面あります。
 
チームの数としては、
成人男性のチームが40チーム
男性ユースのチームが77チーム
成人女性のチームが7チーム
女性ユースチームが16チーム
の合計140チームです。
 

 
 
Topチームと2ndチームが競技チーム、残りのチームがフレンドチームというのは一緒で、
フレンドチームの数が8部のチームより多くなる感じです。
 
Topチームがオランダの5部にあたり、
このぐらいから、選手はお小遣い程度(勝ち点によって月1-4万円程度)に給料を貰える、セミプロチームになるようです。
 
僕は固定給で月4万円×12ヶ月もらえる感じでした。
 
5部のレベルになると、プロチームやプロ下部組織から落ちてきた選手もいるので、サッカーにかける思いが強い選手がいたりします。
練習・試合前後のケアや、身体の調子について神経質な選手もいるので、
仕事は次から次へと降ってきますし、監督やコーチとのコミュニケーションもちゃんと取らないと、マネジメントの面で間に合わなくなってきます。
 
僕の役割も、監督と選手、加えて提携のフィジオクリニックとの板挟みに合う感じになってきます。
 
 

個人的に思うこと

ヨーロッパサッカーと日本で言うと、プレミアリーグ、セリエA、リーガ、エールディビジみたいな、プロスポーツが思い出されると思いますが、
 
実際にヨーロッパに来て思うのは、
そのプロスポーツはヨーロッパのスポーツの一面でしかなくて、
むしろ、ヨーロッパのスポーツ文化を支えているのはその下にあるアマチュアスポーツ文化だと思います。
 
プロクラブはもっと見る人の層を増やしてスポンサー料を増やす事が重要なので、僕らの目に入って来やすく、
逆に、アマチュアクラブは、日本人とか海外の人をターゲットにしないので、僕らが日本に居ると知る由もない訳です。
 
そこにヨーロッパスポーツの歴史があって、
そういう形でスポーツ文化の醸成に成功した例があるのは伝えていきたいです。
 
今後日本は、まずアメリカの例を習って「見るスポーツ」を中心にスポーツ文化を作っていこうという流れになるんじゃないかと思います。
 
それは、インフラ的にも社会構造的に見ても合理的でいい流れだと僕も思っていますが、
そのままアメリカの物をコピーをすればいい訳ではないので、
日本のオリジナリティを含ませていく段階で一つ参考にして欲しいなと思います。

人間が認知能力で生物界最強って誰が決めたんだ。

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人間とはどういう生き物なのか。
 
人間は、人間と他の生き物を別の次元で生きてる存在と格別化しようとするが、
本当にそうなのだろうか。
 
人間は発達した前頭葉によって、他の生物に追随を許さない高度の認知機能を有する。
と人間たちは確信している。
だが、決して人間が生物界最大の脳の大きさを誇っているわけではない。
 
人間の脳は約1.2-1.5kg、像の脳は約4-5kgである。
基本的に、体が大きいほど脳の重さが大きくなり、脳が大きいと脳神経も体積的に大きく、脳の活動量も多いと考えるのが自然の流れな気がするが、
人間と像を比べらばわかる通り、脳が大きければ認知能力が高いわけではない。
 
人間は、体重あたりの脳の割合が大きいから、脳の利用効率がいいのだろうか。
認知機能を体重で割ることが合理的かを考えると、それはあまり理に合わない気がする。
体が大きい成人と体が小さい成人を比べると、筋力はかなり違うが、認知能力に差があるとは思えないだろう。
 
では、何が人間の脳は他の動物と違って、ここまでの文明を築くに至ったのだろうか。
なぜ、1.5kg程度の脳の持ち主・人間が、
どのようにして他の生き物を凌駕する認知機能を有することができるのか。

 

今回は、脳の進化のお話をしようと思う。
 
 

人間の脳はそんなに特別なのか。

 
先ほども言った通り、人間の脳は重量・サイズを見れば特別発達しているわけではない。
人間の脳は約1.2-1.5kg、像の脳は約4-5kgである。
 
 

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これは、全身の神経細胞の数である。
人間は86 billionの神経が全身を支配している。
これは、ゴリラやチンパンジーに比べても2.5~4倍も多い数で、マウスと比べようものなら、桁を数えるのが面倒くさそうな数である。
 
しかし、象は251 billion。0を横に並べるて表示すると、256,000,000,000の神経細胞は像は有しているのである。
 
神経の数とは、紛れもなく情報交換量の多さである。
道路があっちこっちに走る都会道と、数本の道路がただ永遠に続く田舎道、どちらが交通量が多いのかを比べるのと同じ発想である。
 
道路はそこに必要だから存在する。神経も必要だからそこに存在する。
つまり、象の方が人間よりより多い量の情報交換をしているのだろう。
 
 
しかし、経験則からして象に思考量に関して負けた気がしない。
人間の方が象よりも認知能力が低いなんてのはまだ信じられない。
 
僕ら人間は、象の目の前で簡単な手品を披露して、リンゴを隠すことぐらい簡単なのである。
リングを背中のシャツの中に隠して、空の手を象に見せつければ、
彼らは、我らの巧妙な手口を視覚情報から解き明かすことができないだろう。
 
そう、視覚情報だけなら。
 
彼らにはながーい鼻がある。
彼らの鼻は長いだけではないらしく、犬よりも優れた嗅覚を持つらしい。
つまり、僕らがリンゴを"視覚的に”隠しても、嗅覚で彼らはリンゴを見つけることができる。
 
これも立派な認知機能の一つである。
 

  

 

全身で負けても、脳神経の数なら勝てるんじゃない?

 

しかし、いくら象の鼻がシャワー機能付きの超高性能探知機だったとしても、
認知機能の総合力で負けた気はしない。
 
それを証明するデータが下の表、大脳皮質の神経の数を比較した表である。

 

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認知機能を司る大脳皮質だけの神経細胞の数では、象の神経細胞数は人間の1/3でしかない。
やはり、認知能力の総合力では人間の方が高そうである。
 
251 billionの神経細胞の中に、他にどんな能力を隠し持っているのかは詳しくは知らないが、
大脳皮質以外の部分にある神経は、不随意神経である。
呼吸、心拍、内臓の調整などの生命を維持や、巨体を支える姿勢の維持に多くの神経細胞を必要としているのではないかと思われる。
 
 
 

象の脳の形状的特徴から見る

 

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実際に象の脳を見てみると、
人間に比べると、聴覚を司る側頭葉がやはり垂れ下がるように肥大している。
一方で、認知能力の統合を行う司令部・前頭葉と視覚情報の後頭葉がやや小さい気がする。
加えて、姿勢の維持などの不随意の運動能力を司る小脳が異常に大きい。
 
やはり、約5000kgにもなる体重を支えるのは、4本足であってもそう簡単ではないようである。
脳幹部分に関してはこの写真では見えないが、あの巨体を維持する代謝にもかなりを神経を注がないといけないのではないだろうか。(これはただの予想である。)
 
ということはやはり、認知能力においては人間が最強なのか。
残念ながら、ここにもまだ刺客がいる。
 
 
 

人間より認知機能が高い動物がいる?!

 

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それがヒレナガゴンドウ。つまり、ゴンドウクジラの仲間である。
これが、37,2 billionもの神経細胞を大脳皮質に有している。
 
これはWikipediaの情報だが、ちゃんと以下の論文の引用がつけられているので、ある程度信用していいだろう。
人間の大脳皮質の神経細胞数が前の表と違うのは引用文献がさっきの表とは違うからである。
“Quantitative relationships in delphinid neocortex.”. Front Neuroanat 8: 132. (2014). doi:10.3389/fnana.2014.00132. PMC: 4244864. PMID 25505387
 
もし、大脳皮質の神経細胞の数=認知機能の高さとするなら、
このクジラの方が人間より認知機能が高いことになる。
そして、大脳皮質以外に認知機能と呼べる活動を支配する部分が私たちの体にあるのだろうか。
自分には思い当たらない。
 
つまり、負けを認めざる得ない。と個人的には考える。
 
 
 

認知機能が高いと理性を超える。いい意味でも悪い意味でも。

ちなみに、ゴンドウクジラの仲間は社会性が高く、また集団座礁が多いことで有名らしい。
集団座礁は生きた状態でクジラ(またはイルカ)が集団で浜辺に乗り上げることである。
原因は不明だが、おそらく集団自殺ではないかと考えられているらしい。
 
生き物はどんな種も生き延びるよう努力するようにプログラミングされている。
そうでなければ、進化の早い段階でその種は滅びているからである。
なんとか、生き延びて子孫を残した種が現在まで続く進化の系列に名を残せる。
自然界とはそういう憲法の基にみな平等である。
 
と考えると、生と性への本能は、自分が幸せになるかならないかなんてことは関係ないと自分は考えている。
なぜなら、どんなに不幸な種でも、生と性への本能があれば生き延び、子孫を残せてしまうからである。
 
人間は「人生辛いことの方が多い。」とはよく言うが、それでも順調に生き延び、子孫を残せてしまう丁度いい例だろう。
だから、どれほど死にたいぐらい辛くても、生き延びるように本来はプログラミングされている。
 
 
ちょっと話が逸れたが、
この生物の原点である生と性の欲望を理性で抑え込め、超えられるのは、相当の思考能力がある証拠だと考えられる。
これも、人間も同じくである。
 
また超音波を使って、仲間とコミュニケーションを取れるともよく聞く話である。
これも、人間と同じである。
 
つまり、ゴンドウクジラの認知能力を否定する根拠はあまりない。
むしろ、認知的情報量の多さなら負けているのかもしれない。
負けていないと言える事実はないのだろう。
 
 

イルカの脳も形態的に見てみよう。

 

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ここで、イルカの脳を見てみると、
やはり、聴覚を司る側頭葉が発達している。
象の側頭葉が垂れ下がるように発達しているのに対して、イルカの側頭葉は頭頂葉との境い目辺り、あと側頭葉りの前頭葉部分が発達しているように見える。
 
頭頂葉に近い部分の側頭葉は、ウェルニッケ野という言語を理解する部分が存在する。
前頭葉の側頭葉より部分には、ブローカ野という言語を発する部分が存在する。
これが人間とイルカ、同じ部分に存在するのかはわからないが、小脳・脳幹・大脳というマクロな構造が同じである以上、ミクロな構造も同じであると仮定するのが筋だ。
 
となれば、イルカがうまくコミュニケーションが取れるのは、やはりウェルニッケ野とブローカ野が発達していると関係していると考えるのが順当。
 
言語能力に関しては人間と変わらないくらい使えてもおかしくない。
将来には、日本語-イルカ語の通訳なんて話も出てくるのだろうか。
メダカ〜の学校は〜。なんて歌がそういえばあったが、
イルカ〜の学校は〜、海の中〜。みんだで狩の練習をしてるよ〜。
なんてのは本当にあり得るのかもしれない。
 
 

霊長類の脳の形はどうだろうか。

 
一方で、霊長類、特に人間の特徴は何なのだろう。
もう一度、この写真を見てみましょう。
 

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個人的に一番に思ったのが、
霊長類の人間とゴリラの脳は綺麗な丸みを帯びていて、外部からの衝撃を綺麗に分散できそうだな。
なんてことだったんですが、それは認知機能とはあまり関係ないので置いておく。
 
おそらく特徴としては、頭頂葉の膨らみ前頭葉のリーゼント具合だろうと思う。
 
頭頂葉は体性感覚。つまり、体の感覚をより的確にキャッチするために必要な部位である。
ゴリラの方が人間よりこの部位が発達しているのは、ゴリラの木登りのウマさを見れば納得できるだろう。
こういう体性感覚を頼りに、動きを適応させていくからなのか、ゴリラでさえ小脳は小さいのだろう。
 
小脳は、歩行や直立など元々プログラミングされた動きを行わせるのが主な役割である。
投球ミスはあっても、歩行ミスはないのは小脳のおかげである。
だから、霊長類はミスをすると言われるんだろう。
 
一方、人間の特徴はやはり前頭葉のリーゼント具合である。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの情報を統合させて、噛み砕くことができるのが前頭葉。
そういう情報処理能力が人間の特徴なのであろうと考察できる。
 
 

まとめ:

 
まとめると、
人間は決して”認知能力”で考えた時に、生物最強と言えるかと言われると、
どうなんだろうか。と個人的には思っている。
 
残念ながら自分は脳科学者ではないので、ただの一個人の仮説だけど、
人間より総合的に見ても認知能力が高い動物は実際にいると思う。
 
犬や象は人間より優れた嗅覚を持っている。
イルカやクジラ、コウモリは人間より優れた聴覚を持っている。
人間は割と視覚には優れた動物だと思っているが、それでも鳥類の視覚は人間よりかなり高性能である。
 
他にも人間には認知できない、温度を赤外線によって視覚的に認知できる種や、超音波などを認知できる種は多くいる。
(人間も、熱受容器があるので熱線的なものは認知できるが。視覚では見れない。)
 
野性動物は、噴火や自信を事前に認知できると言う話を聞いたことがあるが、
これももしかしたらそういう所から来ているのかもしれない。
もしかしたら、「ここ、Wi-Fi飛んでるな。」と感知できる種もいるのかもしれない。
 
しかし、情報統合能力・思考能力なら負けていないんだろうと思う。
やはり、前頭葉は人間の誇りだ。これだけはおそらくどの種にも負けないのだろうと思う。
 
おそらく、人間はこの厳しい生物界を、
持ち前の情報統合能力と思考能力で生き延びてきたのだろう。
自分は、この説をここまで話してきたことから推している。
 
だったら、やはり人間たるもの情報を集めて、思考する。
これをやり続ける生き物なのだと思う。
 
どう考えても、人間はゴリラにも象にも素手の対マンでは勝てない。
それぐらい、前頭葉は戦闘時に何の役にも立たない部位である。
しかし、事前に道具を準備することで肉体的な不利を補ってきたわけである。
 
もう一つ、自分が人間がとても巧妙だなと思うのが、
人間にしか住めない土地を作り上げたことである。
 
街には野性動物は住めない。自然の恵みが全くないからである。
だから、人間は野性動物にほとんど襲われないのである。
これは、自然界を生き残る上ではかなり重要だったと思う。
 
ナマケモノやパンダがあんなにもへぼくても生き残れるのはライバルがいないからである。
彼らは、他の動物と食べ物で争わないことで縄張り争いから手を引いたのである。
 
人間の都市を縄張りとして欲しがる野性動物はいない。
まー実は人間は、食料を家の中にたんまり隠し込んでいるから、それを知りさえすれば野性動物としても狙い甲斐のあるのだろうけど、
人間の家を襲って冷気を放つの縦長の箱を開ければ食料が取れると学習した動物が現れない限りは、都市に動物が襲ってくる可能性はない。
 
野性動物としても不思議でならないだろう。
なんで、人間は木の実のひとつもならない土地で生きていけるのだろか。
なんなら、木を切り落としてまで、何の実りもない土地を作るのか。
と。
 
人間はこういう形でライバルのいない縄張りを作ることに成功しているのだと思う。
 
しかし、こうやって賢くなってしまったデメリットはないのだろうか。
不可侵の縄張りを作り安全を保ち、食料を自給自足できる知能を持って食糧難に襲われることもなく、病気も怪我もかなりの確率で治せてしまう。
野性動物たちに比べて、かなりイージーモードすぎる。
 
そんなことを次回は考えようかな。
 

50m走で隣に速い奴が走ってないと頑張れないタイプの人間がここに1名。

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オランダは寛容な国ですが。

オランダは色々と寛容な国として有名な国だ。
移民は簡単に移住できるし、アイデンティティーという名の自由が割とまかり通る。
オランダの人は、この寛容さが色々と面倒臭いことを引き起こしていることを理解しつつも、誇りにも思っているんだと個人的には思っている。
 
こんなオランダの寛容さは歴史から来るらしい。
オランダに限らず、ヨーロッパの歴史は半端なくややこしい反面、歴史がその国の文化や特徴に由来しているので面白かったりする。
 
 
オランダは元々スペインの支配下で、スペインの支配下から独立して出来た国である。
スペインはカトリック教派(伝統的でお堅い方)がメインであったが、現在のオランダの地域はプロテスタント教派(割と自由な方)である。
 
16世紀ごろにスペインの支配が厳しくなり、それに対抗し戦って、
自由を勝ち取り独立した国がオランダである。
ちなみに、その独立戦争の時に先頭に立ったのがウィレム1世。現在のオランダ王家・ウィレム家の第1世。
 
もう一つ、付け足すと「ウィリアム王子」はイギリスの王子で、「ウィレム王子」がオランダの王子。
オランダには、王家以外にも「ウィレムさん」が大勢いますが、「ウィリアム」と呼ぶと反応しない。
チームの監督のウィレムは、間違ってウィリアムと呼ぶと全力で無視してくる。
どうやら、ウィレムに誇りを持っているらしい。
 
 
まぁ、という流れで、オランダは自由を勝ち取った経緯がある。
そして、スペインのお堅いカトリック国家ではなく、寛容なプロテスタント国家・オランダ王国が現在ある。
なので、オランダ人は先人が勝ち取った寛容なこの国を、心の片隅で現代社会にそぐわないと思いながらも、大切にしてるんだと思う。
 
これを教えてくれたのが、日本の統一教育を受けたいと日本語を学ぶ、19才の小娘(頭は賢いんだけど、こいつがまた非常に生意気)だから何とも面白いもんよ。
 
 

求む。競合相手。

そんな寛容で自由な国でも割と生活していると、
これまでは競争社会の中で、他人と比較しながら自分の位置を確かめてたのが、うまく自分の頑張り具合を把握できない。
この前のセメスターのテストは、実技テストはクラス1位、知識テストが2位なんだけど、
そもそも、まともに毎回授業に来る奴が3,4人しかいないから、どれぐらい頑張ったのか分からない。
まぁ、そりゃ所詮は専門学校だから生徒のモチベーションが留学してまで来てる俺とは違うに決まってるんだけど。
 
というわけで、何を隠そう、
自分の軸の置き場に困っている訳である。
だって、これまで競争に勝つことが生きがいだったんだもん。特に学業では。
 
頑張らなきゃいけないんだけど、どれぐらい頑張れているのかよく分からない。
だから、頑張る気が起きない。てか、もしかしたら人間ってこんなもん?
的な状況にいる訳である。
 
もちろん、なんとなくこれでは不十分だと思ってはいるんで、
チームでトレーナーしたり、
オランダ語と並行して、英語も勉強してるし、
勉強会コミュニティーを運営したりもしてる。
 
ただ、どれも競合がいないので、自分がどれぐらい頑張っているのか、どれぐらいの成果を残しているのかがイマイチピンとこない。
んで恐らくだけど、
 
俺は今、ひじょ〜にだらけている。
 
やっぱ、50m走で隣に速い奴が走ってないと頑張れないタイプなんだな。うん。
 
アメリカに留学している人のTwitterを見ると、
あー、アメリカって大変そうだな〜。
俺も睡眠時間削るぐらいのプレッシャーが欲しい。
って思う。
 
と同時に、
周りのレベルってこんなにも大事だったんだなぁ。
とも思う。
 
 

やっぱ大学院かな。

そういうのも含めて、今の学校卒業したらトレーナーとしてやっていくか、大学院で研究するかと考えると、、、
大学院行った方が頑張れるんだろうな。俺は。
 
まぁ、今の学校卒業まで3年あるし、
今の間は、自分のケツの叩き方を覚えるしかないということですね。

マグロな人生とオクトパスな人生。

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オープニングトーク:アンダー・マイニング効果

皆さんどうもこんちゃっす。

 

ブログのPVを気にすると、検索される内容しか書かないようになってしまう。

ブログってのは、ブログを読む人に広告を見てもらって、あわよくばクリックしてもらって広告料が入るビジネスな訳です。

 

これでもGoogleさんからお小遣い程度にもらっているので、

人間、お小遣いを貰うと、どうしても外的報酬による外的動機付けによる行動になってしまう。

外的動機付けでは、外的報酬がなくなるとやる気がでなくなる。仮にそれが自分のしたいことであってもである。

これをアンダー・マイニング効果という。

 

そう何を隠そう、このブログの運営に関しては絶賛・アンダー・マイニング中なのである。

 

けどよく考えたら、このブログは自分の経験談を書きたいように書くために持っているブログな訳で、

 

俺が書きたいこと書いたらあかんのか?おん???

検索されるブログだけで正しいんか?おおおんんんん??????

 

と、誰にぶつけたらいいのか分からない感情が湧き上がってきたので、

今日は書きたいことを書く。

今後も、気が乗ったら気が乗ったことを書く。

 

それでいいんですか。いいんです。

 

 

もうオランダに来て1年4ヶ月

はい。

早速長ったらしいオープニングトークにお付き合い頂きありがとうございました。

 

ところでですが、

今日を持ちまして、オランダに来て1年4ヶ月が経ちました

1年4ヶ月と言えば、16ヶ月。つまり、454日。

どう切り崩しても切れのいい数字にはなりませんが、まーそれなりにオランダにいたってことです。

 

まー1年4ヶ月もいればいくらオランダ語が片言だとは言っても、殆ど生活に苦を感じることはない。

いや、正確には苦なんだけど苦と感じなくなったが正解です。

 

こっち来てから貧乏が加速して月の食費が8000円から5000円にまで削減。

きっと、かの蓮舫もびっくりの節約っぷりであるが、これでも苦に感じない。

 

日本に帰った時に、居酒屋の3000円の会計を目の前に正気で保っていられるのかが今の最大の心配事である。

 

月5000円レベルになってくると、食事のバリエーションという発想はかけらも残らない。

毎日、野菜はジャガイモと人参と+αでその週のセール野菜を食べている。

炭水化物に関しては、1kg100円のスリナム米ですら高く感じてきて、

小麦粉に砂糖を加えて水に溶かした、特製ボンビーパンケーキを毎日食している。

このように日々、重量(腹もち)vs値段のコスト&パフォーマンスを練りに練った先にたどり着いたのが食費月5000円である。

 

ちなみに、特製ボンビーパンケーキは、なんと1食5円である。

それに加えて腹持ちがいい。

加えて、米よりも2倍ぐらい多くタンパク質を含んでいる。

これはボンビー留学生にとっては世紀の発明であり、ノーベル貧乏学賞ができたら第一号間違いなしである。

 

ただ、問題は筋肉が減って減って仕方ないということ。

タンパク質はどうしても高い。

毎日、激安の豚肉ソーセージを食しているが、

これでも高いので、体調に支障をきたさない最低限のタンパク質量に抑えることが節約の最大の戦いです。

 

しかし、肉や魚が取れないと言うことはビタミンDも確実に不足する。

その結果、タンパク質不足×ビタミンD不足の相乗効果で、運動をすればするほど筋肉が分解され筋力が減る。

5kgくらいは体重が落ちているが、恐らくほとんどが筋肉によって賄われている。

 

栄養摂取の重要性を体(筋肉5kg)を持って学ぶいい機会だった。

(※あまりにも筋力低下やばいので、さすがにプロテインを買いました。なんだかんだ、タンパク質量あたりの値段はプロテインが一番安い。あと、ビタミンD補給のために卵も買いはじめました。)

 

 

貧乏が不幸とは限らんではないか。

さあ、久々の書きたいこのブログも話の流れ的に終わりに近づいている訳ですが、

 

こんな長々と、特製ボンビーパンケーキやらなんやら話しときながらいうのも何ですが、

今回のブログは何も僕の貧乏自慢をしたい訳ではありません。

 

先ほども言ったように、僕はこの貧乏生活に苦を感じていない訳です。

 

そりゃお腹は空くし、食材の配分を間違えて週末に食材が殆ど残っていないときは泣きたくなりますが、

この生活に苦は感じていないんです。

 

日本人の一人暮らしの平均食費は月3万円らしいです。

けど、月3万円の食費が幸せだと感じている人はあまりいないでしょう。

恐らく、自分と同じく苦はない程度だと思います。

 

つまり、人の幸せはその人の定規の目盛り次第なんだと思うんですよね。

 

自分の定規で測る5000円と、一般人の定規で測る3万円は、

だいたい同じぐらいだと思うんですよね。

 

少し話を発展させると、貧しい国の人が不幸なのか。というのにもなると思います。

先進国からすると、5000円しか食費に使えないとかかわいそう。と思うと思うんです。

実際に、自分もそう思ってましたし。

けど、たぶん幸福度で言ったら大差ないんだと思うんですよね。

 

そこに先進国が介入して食費3万円まで発展させてしまうと、

同じ幸福度を得るのに食費3万円もかかってしまう訳です。

こないだまでに5000円でよかったのに。

 

 

マグロやサメは泳ぎ続けないと死んでしまう。

「マグロや大型のサメは泳ぎ続けないと死んでしまう。」

というのをご存知でしょうか。

 

魚は大型になると、生命維持に必要な酸素が多くなりすぎて、泳ぎ続けてエラに水の流れを受け続けないと酸欠で死んでしまうそうです。

 

これを聞いて、思ってしまった訳です。

 

人間と同じじゃねーか。

と。

人間って発展してしまったがために、進み続けないといけないんじゃないのか。

と。

 

ウルグアイのムスカ大統領の国連でのスピーチをここでどうぞ。


世界でいちばん貧しいムヒカ大統領によるリオ会議(Rio+20)スピーチ

 

人生、進み続けるぜ!というマグロな人生も良ければ、

人生、のんびりいこーぜ。というオクトパスな人生もいいと思います。

 

ちなみに、僕は赤身派です。

カロリーからミネラル・ビタミンまで。栄養素を自動で計算するExcelを無料で提供!

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徐々に気温も高くなって来て、徐々に夏バテモードに突入し始めているみなさん。
どうもです。
 
栄養の管理は健康な生活をする上で非常に重要なことですが、
それを計算するのは非常にめんどくさい。そんなことはないでしょうか。
 
インターネット上で計算できるサイトはいくつかありますが、手元に日誌的に残しておけるようなアプリケーションはあまり優良なのがなく、
探し回った末、やっとの思いで見つけたのがこちら。

 
 
たけぇ。
お、待てよ。学生割あるやん!どれどれ、24,000 x 70% = 16,800円。
まだまだ、たけぇ。叙々苑言ってもお釣りが来るし、牛角なら2回行けるぞい。
 
そこで、私は思いました。
「つまり、10時間でこれを自作すれば時給1680円分だから割に合うだろう。よし、作ろう。」
と。自称・Excelマスターの私ならこれぐらい10時間あれば作れるぞ!と考えたわけです。
 
そして、テスト週間が昨日終わりまして、今日の10時間で作りました。
「栄養Amateur(仮)」
嘘です。何かが思いもよらぬ方向に行って訴えられたりしたら嫌なので。攻めません。
「栄養素calculator ft.栄養日誌.xlsx」
としておきます。
(いい名前が思いつかなかった。)
 
こちら、お値段なんと「タダ」!
この機会に、以下のリンクから是非お買い求めください!
 

このリンクからGoogle Driveに飛んでダウンロード出来ます。

 
 

機能紹介

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年」にて掲載されている、約2000種類の食材データから計算可能です。
 
「日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年」にて摂取基準量が定められている全ての栄養素+コレステロールと食塩相当量が計算。
・基本栄養素:
カロリー、タンパク質、炭水化物、食物繊維、脂質、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、コレステロール
・ミネラル(無機質)類:
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛
・ビタミン類:
ビタミンA, B1, B2, B3, ナイアシン(B6), B12, C, D, E, K, 葉酸、パントテン酸、ビオチン
・食塩相当量
 
よく使う食材を残しておけば、摂取量(g)を記入するだけで大丈夫なので、
2分もあれば計算が完了します。
 
計算した栄養素は栄養日誌ページにて、日誌形式に記録が可能。
さらに、日誌ページでは、目標値に対して不足・過剰の判断も全自動で行います。
 
エクセルファイルなので、エクセルが得意な方であれば、好きなフォーマットに編集可能です。
 
 

使い方

「栄養素calculator ft.栄養日誌.xlsx」ですが、何のタネも仕掛けもないExcelファイルです。
なので、ダウンロード後にどういじってもらおうが構いません。
 
ただ、関数を関数を駆使しているので、セルを1マス挿入したりするだけで、関数が狂う可能性が大いにあります。
なので、いじる際はくれぐれも自己責任でお願いします。
 
 
 

1. 食材を探す

 
約2000種類の食材には、全て食品コードが当てはめられています。
Excel自体の検索機能を使って、食材を探し、その食材の食品コードを探し出します。
 
 
1-2. 特殊すぎて載っていない食材は自分で追加可能
もし、マニアックな食材を食している人で、約2000種類の中になかった場合は、自分で栄養素を追加できます。
その際は、その類の一番下の所に行を挿入し、栄養素を打ち込み、食品コードを続きの番号で登録します。
 
分からない栄養素は0と記入しておきます。
 
 

2. 食材コードを書き込む

 
食品コードを入力ページの欄に記入します。
すると、食品名、栄養素が自動で挿入されます。
 
続いて、摂取量を記入します。
単位は(g)です。
 
この2つを埋めると、栄養素が計算され、グラフ化されるところまで全自動で行われます。
入力ページでは、三大栄養素に絞った情報のみが表示されます。
 
この2つを埋めた段階で、計算用ページで計算が行われ、「摂取栄養素・詳細ページ」にも計算結果が反映されます。
 
 

3. 全自動で栄養素を計算・グラフ化

 
詳細ページでは、入力ページで食材を入力したことで、すでに計算結果が表示されています。
目標値は、摂取量の目標値です。
ここを埋めることによって、以下の棒グラフで達成率が表示されます。
 
デフォルトでは、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年」に載っている、男性(20〜29歳)・活動レベルⅱの摂取基準が記入されています。
 
 

4. 日誌に残して、日々の不足状態を管理

 
「摂取栄養素・詳細ページ」の計算結果(太字)をコピーし、「栄養日誌ページ」の欄にペーストすることで、栄養日誌をつけることができます。
 
普通に、コピー&ペーストを行うと数値ではなく、関数式がコピーされてしまうので、
「形式を選択してペースト」→「数値」と選択して、ペーストします。
 
すると、目標値との割合によって自動的に青(不足)と赤(過剰)をそれぞれ2段階+普通の5段階で色分けが自動的に行われます。
色分けの基準は、右上のところの数値を変えることで自動的に適用されます。
 
 

【追記】Ver.2 追加機能!食材別・各栄養素への貢献度ランキング

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若干の好評につき、改良版・「栄養素calculator ft.栄養日誌.xlsx_ver.2」を発表いたしました!

ver.2では追加機能として、素材別・栄養素への貢献度ランキングを表示・グラフ化するページを追加しました。

 

カロリーからミネラル類・ビタミン類まで全ての栄養素での栄養素を表示します。

もちろん、こちらも全自動です!

 

まとめ

以上です。
もしかしたら、気分が変わってnote.muなどで有料にするかもしれないので、今のうちにダウンロードしてしまうことをお勧めします!
 
 

【戦術レポート】バルセロナ vs レアル・マドリード|クラシコ、リーガ

 

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試合概要

リーガエスパニョーラの第26節。
勝ち点60で首位を走るバルセロナと、
前半戦は絶不調だったものの、後半戦で巻き返してきた3位・レアル・マドリードです。
今シーズン最後のクラシコでもあります。
 
今シーズンのクラシコの結果は、
リーガの第一戦は、バルサのホーム・カンプノウで5-1でバルサが勝利、
コパ・デルレイでは、第一戦がバルサのホームで1-1、第二戦がレアルのホームで3-0でバルサが勝利しています。
 
リーグ戦の順位を見ても、今シーズンは完全にバルセロナのシーズンですが、
レアルとしてはホームで迎えるクラシコだけでもなんとかいい結果を残しておきたい一戦です。
 
 

レアル・マドリードの起点

 
レアル・マドリードは、トップ下のモドリッチが下がってきてボールを受けて、
クロース、モドリッチがハーフラインを少し超えたあたりの低い位置で起点となって、
両サイドのWGとSBのところからせめて、センタリングを入れる形を中心に攻めていこうという流れ。
 
そのため、バイタルエリアはほとんど使わず、
ベンゼマが下がってきて受ける形でバイタルエリアを使うことはあっても、
モドリッチやクロースが積極的に入ってくるような形ではせめて行きません。
 
このクロースとモドリッチの起点に対して、バルセロナのラキティッチとアルトゥールが簡単に出て行ってしまうと、
隣のカゼミーロやSBなどに預けて、ワンツーで簡単に前に運ばれてしまうので、そこに無理にプレッシャーを与えることはできません。
 
逆に言えば、ここに無理にプレッシャーを与えなければ、その次のパスの出所はFW3人とSB2人の5人でしかないので、
そこで狙っていこうというのがレアル相手に多くの相手が取る守備の狙いになります。
 
 

バルセロナの起点

 
一方のバルセロナは、代名詞である細かいパスでバイタルエリアをどんどん狙っていきます。
そのバルセロナの起点は、何と言ってもメッシになります。
 
もちろん、メッシにボールを入れるまでに、
ビルドアップして、中盤3人である程度ボールを運んで、相手を押し下げるという作業はありますが、
レアルもビルドアップの際にそれほど積極的にボールを取りに行くことはないので、ビルドアップまでは問題なく進み、レアルも、すぐに自陣に下がります。
 
レアルが自陣に下がってゾーンを敷くと、メッシが下がってきてボールを受ける形で起点になります。
メッシがボールを受けて、中にドリブルインしていくとカゼミーロと対峙する形になりますが、
ここでカゼミーロが簡単にタックルを仕掛けると、ブスケツやスアレスにボールを入れるか、
そもそものドリブルでかわせれるかして簡単にバイタルエリアに侵入を許すことになるので、
カゼミーロも簡単に寄せて、ボールをはたかせるしかない形になります。
 
 

メッシをフリーにする仕組み

バルセロナとしてはメッシに如何にしてフリーにするか、
一方のレアルは、如何にしてモドリッチをフリーにするか、
が自分たちのペースをつかむ上で重要になります。
 
中に絞って低い位置の右WGにメッシは位置している訳ですが、
この位置だと、レギロン、カゼミーロ、セルヒオ・ラモスがボールを潰しにかかる形になります。
そのため、ラキティッチがカゼミーロ、スアレスがセルヒオ・ラモスにつかれるようなポジションになり、レギロンがメッシに喰いつくと、セルジ・ロベルトがオーバーラップを仕掛ける構図になります。
 
特に、スアレスがヴァランにつかれて、セルヒオ・ラモスがマークを持っていない状態になると、レギロンがメッシにつられても、セルヒオ・ラモスがカバーできてしまうので、
メッシはフリーになれないことになります。
 
 

バルセロナの先制点

 
この試合を決めたラキティッチのゴールは、バルサのややカウンター気味の流れからでした。
 
中盤でボールを奪ったバルサは、ハーフラインあたりでメッシがボールを受けて、
クロースがラキティッチのマークまで戻れていない状態で、カゼミーロがメッシにチェックをかけてしまいました。
その結果、メッシからラキティッチにボールが渡った際に、セルヒオ・ラモスが出てきてしまい、
セルジ・ロベルトとのワンツーでセルヒオ・ラモスの背後をついて、キーパーとの一対一を作る形になりました。
 
セルヒオラモスが出てきたことでカゼミーロはその背後をカバーする動きは見せるものの、
ラキティッチが飛び出した時にカバーリングに入れる状態で待機していなかったのが、
中途半端な対応になってしまう原因になっていますし、
それなら、カゼミーロがラキティッチまでチェックしに行って、ラモスが出てこない形で対応できていたらよかったのかなとも思えます。
 
 

後半のメッシの位置

 
後半になると、メッシがより中央に位置する機会が増えます。
 
メッシが中央に入ると、スアレスとメッシがそれぞれヴァランとラモスにつかれる形になり、
セルジ・ロベルトがレギロン、デンベレがカルバハルと最終ラインにぴったり人数が揃うことになります。
 
メッシがバイタルエリアに位置するようになると、そこに入ったタイミングでクロースとカゼミーロはメッシを挟みにいけるようにしなければいけないので、
ラキティッチとブスケツがよりスペースを得ることができるようになります。
 
バルサは前半で先制できたことで、余裕を持って試合を運べる側に回ったので、
ブスケツとラキティッチ、またはCB2人でゆっくりボールを支配する時間を増やしていこうという狙いでしょう。
 
心なしか、後半は切迫した試合というより前半よりも穏やかな試合運びになっていたと思います。
 
 

【戦術レポート】マンチェスター・シティー vs シャルケ|CLベスト16、第1戦

 

試合概要

シャルケのホームにマンチェスター・シティーを迎えるCLベスト16の1st leg。
マンチェスター・シティーの方が実力では優勢ですが、シャルケとしてはなんとかホームで優位を得て、
アウェーで逃げ切る形に持っていきたいところだと思います。
 
 
 

前半戦

 
予想通り、「シティーのポゼション vs シャルケの堅守カウンター」という構図になりました。
シティーは、CB2人と左SB・ラポルテの3枚でボールを横に動かしていきますが、基本的な狙いはワイドに張った右SB・ウォーカー、そしてウォーカーにシャルケのメンディルが惹きつけられた時にスペースを得るデ・ブライネのところから起点を作って、
次に、ギュンドアン → シルバ → スターリングのように横に動かしてチャンスを狙うというところでしょう。
 
 

シャルケの守備陣形

 
シャルケのMF4枚は、横に並ぶというよりボックスに近い形になって、CFと合わせて五角形を描くようなフォーメーションで守備します。
 
SM2枚とCFの3人がが中央で高い位置を取ることによって、フェルナンジーニョ、オタメンディ、ラポルテの3枚が高い位置からパスを供給するのを防いで行こうという狙いです。
ギュンドアンにもボールを自由に持たせないために、CM2人も少し高い位置をとって、MF4人でギュンドアンを囲んで、そこでも起点を作らせたくないというところでしょう。
 
一方で、CMが高めの位置を取ることで、バイタルエリアを広めにしてしまうことにもなります。
実際に、そのエリアでアグエロが受けたり、デ・ブライネやD・シルバがボールを受けてチャンスになるシーンもありましたが、
ここには、CBが3枚いる利点を生かして、バイタルエリアのボールホルダーには積極的に前に出てプレスをしていく、それでもCB2枚でゴール前のエリアは十分にまかなえるので、問題ないという姿勢でしょう。
 
 

前半まとめ

シティーは運良くシャルケのビルドアップミスから先制したものの、2つのPKを取られてしまう不運が重なり、1-2でシャルケがリードしている状況となりました。
 
シティーは後ろの3人でボールを動かしながら、隙を探してボールを入れていく形で崩しに掛かりましたが、シャルケもさすがの5-4のライン、そう簡単には崩れていませんでした。
むしろ、高い位置のSMがフェルナンジーニョ・ラポルテの持ち上がりを防いでいて、いい位置での組み立てをさせないことに成功していたでしょう。
 
とは言っても、バイタルエリアでデ・ブライネやD・シルバがボールを持ったシーンはいくつかあったので、シャルケとしてはいかにそこを潰し切れるか、
シティーとしては、いかに高い位置に起点をとって、怖い崩しを展開していくか、
と言ったところが後半の見どこになるでしょう。
 
 

後半

お互いに交代はなし。
シャルケは基本的にやることを変更する必要はなく、一方のシティーが1点ビハインドから最低でも1点、できれば2,3点とひっくり返しにくるのにたいして、いかにシャルケは対応していくかという後半。
 
シティーの変更点に注目していきましょう。
 
 

シティーの攻撃

 
点を狙いにいきたいシティーの狙いは「バイタルエリア」でしょう。
高めに位置するCMの背後を的確について、細かい連携からCBの背後に入り込むか、ミドルシュートから点を取っていきたいところ。
 
そのために、必要なのが高い位置での起点です。
シャルケのSM2人とCFの3人が高い位置で起点を作らせることを防いでいましたが、なんとかこのあたりの高さでバイタルエリアにボールを供給する起点を作りたいところです。
 
 
そこでシティーが取った手は、ラポルテ・ウォーカーをワイドの高い位置に張らせて、シャルケのSM2人の位置を下げるということです。
これによって、フェルナンジーニョが高い位置を取ることができて、ギュンドアンとフェルナンジーニョの2人でCF・ウティのところで数的有利を作って、オタメンディを経由してウティのプレスを交わして、起点にしようとしう狙いです。
 

 
ここで、CMがフェルナンジーニョとギュンドアンのところにプレスに行くと、さらにバイタルエリアが広がり、そこでアグエロ、シルバ、デ・ブライネの3人がボールを受けるチャンスが広がります。
そのためCM2人は、
・前に出ればバイタルエリアが広がり、
・出なければフェルナンジーニョが上がってくる、
という2択に迫られることになります。
 
 

オタメンディの退場

 
後半25分あたりでオタメンディが退場してしまうのはシティーとしてはアクシデントだったでしょう。
攻められていないからと言って、オタメンディのポジションを開けてしまうと、ギュンドアンとフェルナンジーニョの間をウティにワンサイドカットされてしまえば、起点を作れなくなるので、
シルバを外して、バイタルエリアで受ける人数を1人減らして、オタメンディのところに1人入れた形でしょう。
 
 

試合まとめ

最終的には、シャルケがPKから2点、シティーがビルドアップのパスカットから1点、FKから1点、キーパーからの超ロングアシストから1点、の2-3という試合でした。
 
これだけ流れ以外のところから点が入るならもはや戦術とは何なのかと思ってしまいます。笑
 
コーナーでもいいつもりでどんどんシュートを打っていくこと、
いい位置のFKやPKがもらえるような位置でボールを受けていくこと、
逆にそれを防ぐようなディフェンスをしていくこと、
なども踏まえたリスクマネジメントができて初めて勝負師と呼ばれるのかもしれませんね。
 
それにしてもサネ選手のフリーキックは本当にキーパーはノーチャンスでした。素晴らしすぎる。。。
これを見込んでのサネの投入なのでしょうか。
エースのアグエロを下げて、サネ。そのサネがフリーキックで同点弾。
グラルディオラ監督にはどこまで見えているのでしょうか。。。

【戦術レポート】アトレティコ vs ユベントス|CLベスト16、第1戦

 

試合概要

チャンピオンズリーグ ベスト16 1st leg
アトレティコがホームに、国内リーグ24試合負けなし(引き分けも3試合だけ)のユベントスを向かえ打つ一戦。
実力としてはユベントスの方が若干は上だが、強敵に強いアトレティコもお得意の堅守カウンターでなんとかホーム戦をものにしたいというところだと思います。
お互いに勝っておきたい一戦だと思うので、スコアが動く試合になりそうですが、アトレティコが先制して試合を優位に運ぶとアトレティコの11人全員での堅守を前に手も足も出ない状態になりかねないと思われます。
 
 

前半

 
ユベントスが4-3-3、アトレティコが4-2-2。
どちらも、通常通りのフォーメンションでしょう。
どちらもベストメンバーに近い布陣での真っ向勝負といったところでしょうか。
 
アトレティコは、DFとMFの4-4のラインをゴール前に敷いた堅守からのカウンターがお家芸の典型的な堅守速攻のサッカー。
一方、ユベントスはポゼションによってイニシアチブをにぎるようなサッカーを狙うチームです。
 
 

ユベントスのビルドアップ

 
ユベントスのビルドアップの局面では、グリーズマンとジエゴ・コスタの2人がユベントスのCBとDMの3人にプレスをかけ切るので、GKからCBへのパスの後必ず詰まります。
 
キエッリーニとボヌッチがGKの横の高さまで下がって開けば、ピアニッチの所で起点を作って、ビルドアップできそうですが、そういう形でリスクを背負うことはしないようです。
 
むしろ、FW3人は自由に動き回る中で、ぽろっとアトレティコのMFとDFとの間でマークの受け渡しが上手くいかなかったところにボールを入れて、そこから起点を作っていこうという狙いのようです。
 

ユベントスの崩し

 
ユベントスはビルドアップに成功して、攻め込んだ際に面白いフォーメンションを取ります。
右SBのデ・シーリョが右DMのようなポジションに入って、ボールを受けて起点となります。
一方で、左SBのアレックスは左WGのような位置に入り、アレックス+FW3枚でアトレティコの4バックと噛み合う形になります。
 
一方、デ・シーリョのところで起点を確実に作るためには、コケのマークを引きつける必要があり、主にディバラ、時々ベンタンクールが代わりにサイドに張りに来ます。
アトレティコのDFとMFの4-4のラインはかなり堅いので、デ・シーリョとキエッリーニの所で起点を作って、アトレティコのSMが出てきたらそのスペースを突いていこうという狙いでしょう。
 
とは言っても、アトレティコは4-4のラインをほとんど崩さないゾーンディフェンスなので、この起点からの攻め手には困っている印象です。
 
 

アトレティコのビルドアップ

アトレティコはいつも通り、ほとんどビルドアップをしません。
自陣付近のスローインなどは一度CBに渡しても、そのあとは安パイに前線にロングを放り込みます。
アトレティコは、リスクを冒さないことに徹底しています。
 
 

アトレティコの崩し

 
ビルドアップをしないアトレティコの崩しは、基本的には2パターン。
・いい位置でボールを奪った後のカウンター
・後ろからのロングボールをなんとかマイボールに抑えて、そこからの速攻
 
ユベントスのFW3枚はあまり守備に参加しないため、フェリペ・ルイスとファン・フランがオーバーラップしボールを受けると、ユベントスはCMを出して、バイタルエリアをピアニッチともう片方のCMの2枚で守る形になります。
 

 
アトレティコのDM2人がボールを持ち、そこの中盤2枚のうち1枚が出るとバイタルエリアにユベントスの中盤が1人と手薄になるので、そのスペース(白い部分)にジエゴ・コスタが引いてきたり、コケやボールを受けてチャンスになるシーンが何度かあったので、
アトレティコのSBがボールを持った時に、中盤3枚はどのように対応できるのかがこの試合の見どころになると思います。
 
アトレティコのDMを自由にさせて、ゴール前を4-3のラインで閉じてしまうのか。
それとも、CFにDMをマークさせる安全策を取るのか。
はたまた、DF4枚にFW+SMの4枚、MF3枚にDM2枚とSB1枚の人数ぴったり余りなしで対応する形でリスクをとって、その分FW3枚を前線に残してカウンターに望みを繋げるのか。
 
 

前半まとめ

前半は、ユベントスのポゼッションvsアトレティコの堅守速攻というお互い自分の持ち前の戦術を順当に発揮してきた形。
ユベントスが変則的なSBのポジショニングで起点は作るも、アトレティコもそう簡単にゴール前の4-4のラインを崩さず、ポゼッションからの攻めてはほとんどない状態。
一歩でアトレティコもユベントスも、いい位置でボールを奪った形からのカウンターで何度かゴール前に迫る形の方がチャンスはあったような印象です。
 
そういう試合展開だと、アトレティコの方が堅守速攻のお家芸が効いている+ホームの利を考えて優勢なのではないかと思います。
しかし、ユベントスも前線3枚が自由に動いてフリーになる機会が幾度となくあったので、そこからチャンスを掴む可能性は十分にあると思います。
 
アトレティコとしては、後半もいかにこの優勢を保ちつつ、守備時に前線3人を捕まえるか。
ユベントスとしては、攻め込まれた際の中盤の数的不利をいかにカバーするか。
ユベントスとしてはアウェーとはいえど、ある程度はリスクを冒して勝っておきたい試合ではあると思うので、アトレティコのDMに前線の選手を下げてマークを突かせる選択はしたくないところだと思います。
 
後半、ユベントスはどこまで勝ちにこだわってリスクを冒してくるのか注目です。
 
 

後半

 
共に選手交代はなし、大きなシステムの変更もなしです。
お互いにどこに細かい修正を加えて来たのかというところに注目していきましょう。
 

ユベントスのビルドアップ

前半に比べてアトレティコの攻撃がよりカウンター中心になり、カウンターを仕掛けてはすぐに自陣に素早く戻り、仕掛けては素早く戻りの繰り返しになったので、ビルドアップの機会は少なくたった。
というより、簡単にハーフラインまでは進むので、ビルドアップする必要がなくなった。
 
 

ユベントスの崩し

 
前半と同じ。
デ・シーリョとキエッリーニが起点になるので、前線3人が動き回ってマークのズレを作ってそこから崩していく。
 
特に後半では、FWの一人が左サイドの低い位置に落ちて来て、アトレティコのSBとSMの2枚がそのFW、左CM・マテゥイディ、左SB・アレックスの3人を見る形になる機会が多くなった。
そこの数的優位から崩していこうという狙い。
 
 

アトレティコのビルドアップ

前半と同じく、基本的にはビルドアップはせず。
CBがボールを持っても、簡単に前線にボールを放り込む。
 
 

アトレティコの崩し

 
前半4分のところで、クリアボールをグリーズマンが拾いジエゴ・コスタの裏に一本スルーパスでチャンスを作ったように、
ポゼッションで後ろが手薄になるユベントスに対して、カウンターを仕掛けていくのが基本的な狙い。
ここで、このカウンターを防ぐためにキエッリーニとデ・シーニョが高い位置に出れなくなると、攻め込んだ際の起点が低くなるので、アトレティコは守備が楽になる。
逆に、この2人が怯まずにキエッリーニがしきりに高い位置に来るなら、どんどんカウンターを狙っていく構えでしょう。
 
実際には、ユベントスは怯まず起点を高い位置にしてきたので、
ユベントスはどんどんポゼションからリスクを冒して崩しにかかり、
アトレティコはどんどんカウンターを狙っていく
という展開になりました。
 
 

交代

ユベントスが前に人数をかけてくるのなら、長い距離のカウンターを仕掛けていこうということで、
・ジエゴ・コスタ → モラタ
・トーマス → トマ・ルマル
とスピードのある選手を2人投入し、
・コケ → コレア
と中盤を1枚フレッシュにして、中盤からも1人は攻撃参加させていこうという狙いでしょう。
 
結局はセットプレーから2点だったので、ロングカウンターが直接ゴールに結びついたわけではありませんでしたが、
狙いとしてはそういったところだったのでしょう。
 
 

試合まとめ

ボールを保持するユベントス vs カウンターを仕掛けるアトレティコの戦いでしたが、
最終的にはアトレティコがセットプレーから2点を叩き込んで運良く勝った試合でした。
ですが、アトレティコはVARで消されたモラタの得点や後半開始5分のジエゴ・コスタが裏抜け出したシーンなど、決定的なシーンも他にもあったので、
やはりアトレティコが優勢で、順当に勝った試合だと思います。
 
後半ラスト15分で先制してから、試合を勝ち切る旨さはやはりアトレティコは見事だと思いますね。
1点を取られた途端に、グリーズマンは無理なスルーパスは出さなくなるし、
SMとSBとグリーズマンの3人で小さく回しても意外といなしてボールは取られないし、
ユベントスがどれだけ人数を掛けてこようとも、11人でがっちり守る守備はそう簡単には崩さない。
 
1点でしっかり勝ってしまうのがシメオネ率いるアトレティコの恐ろしさでしょう。
逆に、先制されて守られると手も足も出なくなるのですが。
 
次節・2legは、アトレティコとしてはアウェーといえど1失点以内に守りきれば勝利という試合になります。
アトレティコの堅守 vs ユベントスの意地の猛攻 の構図が楽しみになるでしょう。

【戦術レポート】アトレティコ vs ユベントス|CLベスト16、第1戦

 

試合概要

チャンピオンズリーグ ベスト16 1st leg
アトレティコがホームに、国内リーグ24試合負けなし(引き分けも3試合だけ)のユベントスを向かえ打つ一戦。
実力としてはユベントスの方が若干は上だが、強敵に強いアトレティコもお得意の堅守カウンターでなんとかホーム戦をものにしたいというところだと思います。
お互いに勝っておきたい一戦だと思うので、スコアが動く試合になりそうですが、アトレティコが先制して試合を優位に運ぶとアトレティコの11人全員での堅守を前に手も足も出ない状態になりかねないと思われます。
 
 

前半

 
ユベントスが4-3-3、アトレティコが4-2-2。
どちらも、通常通りのフォーメンションでしょう。
どちらもベストメンバーに近い布陣での真っ向勝負といったところでしょうか。
 
アトレティコは、DFとMFの4-4のラインをゴール前に敷いた堅守からのカウンターがお家芸の典型的な堅守速攻のサッカー。
一方、ユベントスはポゼションによってイニシアチブをにぎるようなサッカーを狙うチームです。
 
 

ユベントスのビルドアップ

 
ユベントスのビルドアップの局面では、グリーズマンとジエゴ・コスタの2人がユベントスのCBとDMの3人にプレスをかけ切るので、GKからCBへのパスの後必ず詰まります。
 
キエッリーニとボヌッチがGKの横の高さまで下がって開けば、ピアニッチの所で起点を作って、ビルドアップできそうですが、そういう形でリスクを背負うことはしないようです。
 
むしろ、FW3人は自由に動き回る中で、ぽろっとアトレティコのMFとDFとの間でマークの受け渡しが上手くいかなかったところにボールを入れて、そこから起点を作っていこうという狙いのようです。
 

ユベントスの崩し

 
ユベントスはビルドアップに成功して、攻め込んだ際に面白いフォーメンションを取ります。
右SBのデ・シーリョが右DMのようなポジションに入って、ボールを受けて起点となります。
一方で、左SBのアレックスは左WGのような位置に入り、アレックス+FW3枚でアトレティコの4バックと噛み合う形になります。
 
一方、デ・シーリョのところで起点を確実に作るためには、コケのマークを引きつける必要があり、主にディバラ、時々ベンタンクールが代わりにサイドに張りに来ます。
アトレティコのDFとMFの4-4のラインはかなり堅いので、デ・シーリョとキエッリーニの所で起点を作って、アトレティコのSMが出てきたらそのスペースを突いていこうという狙いでしょう。
 
とは言っても、アトレティコは4-4のラインをほとんど崩さないゾーンディフェンスなので、この起点からの攻め手には困っている印象です。
 
 

アトレティコのビルドアップ

アトレティコはいつも通り、ほとんどビルドアップをしません。
自陣付近のスローインなどは一度CBに渡しても、そのあとは安パイに前線にロングを放り込みます。
アトレティコは、リスクを冒さないことに徹底しています。
 
 

アトレティコの崩し

 
ビルドアップをしないアトレティコの崩しは、基本的には2パターン。
・いい位置でボールを奪った後のカウンター
・後ろからのロングボールをなんとかマイボールに抑えて、そこからの速攻
 
ユベントスのFW3枚はあまり守備に参加しないため、フェリペ・ルイスとファン・フランがオーバーラップしボールを受けると、ユベントスはCMを出して、バイタルエリアをピアニッチともう片方のCMの2枚で守る形になります。
 

 
アトレティコのDM2人がボールを持ち、そこの中盤2枚のうち1枚が出るとバイタルエリアにユベントスの中盤が1人と手薄になるので、そのスペース(白い部分)にジエゴ・コスタが引いてきたり、コケやボールを受けてチャンスになるシーンが何度かあったので、
アトレティコのSBがボールを持った時に、中盤3枚はどのように対応できるのかがこの試合の見どころになると思います。
 
アトレティコのDMを自由にさせて、ゴール前を4-3のラインで閉じてしまうのか。
それとも、CFにDMをマークさせる安全策を取るのか。
はたまた、DF4枚にFW+SMの4枚、MF3枚にDM2枚とSB1枚の人数ぴったり余りなしで対応する形でリスクをとって、その分FW3枚を前線に残してカウンターに望みを繋げるのか。
 
 

前半まとめ

前半は、ユベントスのポゼッションvsアトレティコの堅守速攻というお互い自分の持ち前の戦術を順当に発揮してきた形。
ユベントスが変則的なSBのポジショニングで起点は作るも、アトレティコもそう簡単にゴール前の4-4のラインを崩さず、ポゼッションからの攻めてはほとんどない状態。
一歩でアトレティコもユベントスも、いい位置でボールを奪った形からのカウンターで何度かゴール前に迫る形の方がチャンスはあったような印象です。
 
そういう試合展開だと、アトレティコの方が堅守速攻のお家芸が効いている+ホームの利を考えて優勢なのではないかと思います。
しかし、ユベントスも前線3枚が自由に動いてフリーになる機会が幾度となくあったので、そこからチャンスを掴む可能性は十分にあると思います。
 
アトレティコとしては、後半もいかにこの優勢を保ちつつ、守備時に前線3人を捕まえるか。
ユベントスとしては、攻め込まれた際の中盤の数的不利をいかにカバーするか。
ユベントスとしてはアウェーとはいえど、ある程度はリスクを冒して勝っておきたい試合ではあると思うので、アトレティコのDMに前線の選手を下げてマークを突かせる選択はしたくないところだと思います。
 
後半、ユベントスはどこまで勝ちにこだわってリスクを冒してくるのか注目です。
 
 

後半

 
共に選手交代はなし、大きなシステムの変更もなしです。
お互いにどこに細かい修正を加えて来たのかというところに注目していきましょう。
 

ユベントスのビルドアップ

前半に比べてアトレティコの攻撃がよりカウンター中心になり、カウンターを仕掛けてはすぐに自陣に素早く戻り、仕掛けては素早く戻りの繰り返しになったので、ビルドアップの機会は少なくたった。
というより、簡単にハーフラインまでは進むので、ビルドアップする必要がなくなった。
 
 

ユベントスの崩し

 
前半と同じ。
デ・シーリョとキエッリーニが起点になるので、前線3人が動き回ってマークのズレを作ってそこから崩していく。
 
特に後半では、FWの一人が左サイドの低い位置に落ちて来て、アトレティコのSBとSMの2枚がそのFW、左CM・マテゥイディ、左SB・アレックスの3人を見る形になる機会が多くなった。
そこの数的優位から崩していこうという狙い。
 
 

アトレティコのビルドアップ

前半と同じく、基本的にはビルドアップはせず。
CBがボールを持っても、簡単に前線にボールを放り込む。
 
 

アトレティコの崩し

 
前半4分のところで、クリアボールをグリーズマンが拾いジエゴ・コスタの裏に一本スルーパスでチャンスを作ったように、
ポゼッションで後ろが手薄になるユベントスに対して、カウンターを仕掛けていくのが基本的な狙い。
ここで、このカウンターを防ぐためにキエッリーニとデ・シーニョが高い位置に出れなくなると、攻め込んだ際の起点が低くなるので、アトレティコは守備が楽になる。
逆に、この2人が怯まずにキエッリーニがしきりに高い位置に来るなら、どんどんカウンターを狙っていく構えでしょう。
 
実際には、ユベントスは怯まず起点を高い位置にしてきたので、
ユベントスはどんどんポゼションからリスクを冒して崩しにかかり、
アトレティコはどんどんカウンターを狙っていく
という展開になりました。
 
 

交代

ユベントスが前に人数をかけてくるのなら、長い距離のカウンターを仕掛けていこうということで、
・ジエゴ・コスタ → モラタ
・トーマス → トマ・ルマル
とスピードのある選手を2人投入し、
・コケ → コレア
と中盤を1枚フレッシュにして、中盤からも1人は攻撃参加させていこうという狙いでしょう。
 
結局はセットプレーから2点だったので、ロングカウンターが直接ゴールに結びついたわけではありませんでしたが、
狙いとしてはそういったところだったのでしょう。
 
 

試合まとめ

ボールを保持するユベントス vs カウンターを仕掛けるアトレティコの戦いでしたが、
最終的にはアトレティコがセットプレーから2点を叩き込んで運良く勝った試合でした。
ですが、アトレティコはVARで消されたモラタの得点や後半開始5分のジエゴ・コスタが裏抜け出したシーンなど、決定的なシーンも他にもあったので、
やはりアトレティコが優勢で、順当に勝った試合だと思います。
 
後半ラスト15分で先制してから、試合を勝ち切る旨さはやはりアトレティコは見事だと思いますね。
1点を取られた途端に、グリーズマンは無理なスルーパスは出さなくなるし、
SMとSBとグリーズマンの3人で小さく回しても意外といなしてボールは取られないし、
ユベントスがどれだけ人数を掛けてこようとも、11人でがっちり守る守備はそう簡単には崩さない。
 
1点でしっかり勝ってしまうのがシメオネ率いるアトレティコの恐ろしさでしょう。
逆に、先制されて守られると手も足も出なくなるのですが。
 
次節・2legは、アトレティコとしてはアウェーといえど1失点以内に守りきれば勝利という試合になります。
アトレティコの堅守 vs ユベントスの意地の猛攻 の構図が楽しみになるでしょう。

【戦術レポート】リバプール vs バイエルン|CLベスト16、第1戦

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試合概要

チャンピオンズリーグ準々決勝 1st leg
リバプールホームの第一線で、リバプールとしては何とか勝っておきたい試合。
一方、バイエルンは最悪、引き分けでも問題ないという試合運び。
 
 

前半

バイエルンのビルドアップ

 
CMを広げて、ゆっくりと試合を運びたいというビルドアップ。
しかし、両SBがあまり高い位置を取れないことから、フィルミノがバイエルンのDM・ハピ・マルティネスを捕まえて、リバプールの両WG(サラー、マネ)がCBとSBを両方カバーできてしまって、あまりSB、中盤のところで起点がなかなか作れない。
 
左SB・アラバのところからがビルドアップとしては唯一の起点で、アラバがボールを持った時は、OM・チアゴがボランチの位置まで落ちてきて、ボールを受けようとはしていて、そこからビルドアップが成功することはあるが、
アラバにサラー、チアゴにワイナルドゥムがしっかりつくので、左サイドからの崩しもチアゴがマークを外せるかどうかの個人次第。
 
 

バイエルンの崩し

 
いい形でビルドアップが成功した場合には、リバプールの両WGはしっかり守備に参加してSBを捕まえているので、両CB+DMをCF・フィルミノが一人で見る形。
両CB+DMのところで、イニシアチブは握るものの、そこからSBを相手バックラインにいれて人数をかけたり、することはなくこの場合はしっかり時間を使って、相手の隙を待つ。
ビルドアップ同様、左サイドからが唯一の崩しの形で、左WG・コーマンがボールを持ったら、アラバがオーバーラップを仕掛けて人数をかける。
しかし、コーマンとの連携もそれほど良くなく、綺麗に崩せてはいない。
 
むしろ、運良く取れたところからレバンドフスキがカウンターで仕掛けられたら、それを両WGが追いかけて、その次にチアゴ、ハメスが援護するという形からのカウンターでーで点が取れたらラッキーというような試合運び。
 
 

リバプールのビルドアップ

 
リバプールもビルドアップの形は取るものの、ちょっと無理してでもビルドアップをする訳ではなく、プレスが外れず危険ならシンプルに前線に長いボールを入れてしまう流れ。
CMの2人はロングボールを見越して積極的にマークを外してビルドアップを完了させる動きはあまりせず、セカンドボールや、FW3人がボールをキープできた時のフォローに徹している。
 
しかし、陣形が整った状態の低い位置では、バイエルンがプレッシャーをかけてこないので、その時はボールをゆっくり3/4あたりの位置まで持ってきてから、プレスが来たらリスクをかけずに前にボールを入れる。
 
 

リバプールの崩し

 
基本的にはカウンターが中心。
ビルドアップからの形でも、CF・レバンドフスキがDMヘンダーソンまで下がって守備をするのであまりイニシアチブを取れな。
なので、そもそも中盤でボールを保持するというよりも、どこかでチャレンジなボールを入れて、上手く行ったら押し込む、守備に回る。
 
 

前半まとめ

大体の試合がそうですが、前半はお互いあまりリスクを冒さず、隙を作ることもなく終えた印象。
バイエルンは、いい形で前線でボールを奪ってカウンターを仕掛ける場面があり、
リバプールは、長めのボールを前線3人がキープできたり、CMの2人がセカンドボールを拾ったところから起点を作って、
マネ・サラーがSBとの連携でサイドから崩す場面があったが、
どちらの攻撃も守備の人数がそれなにり揃っているので、そこからもう一崩しできず、得点には繋がらなかったと言ったところでしょう。
 
後半に大きな変化はないと思われるが、互いに狙い目を明確につけてくる中で、どちらの攻撃がうまくいくかと言ったところでしょう。
 
 

後半

バイエルンのビルドアップ

前半はチアゴが下がってきていたのに対して、後半はハメスもビルドアップに加わるも、リバプールの両WGがSBまでプレスをかけれてしまうので、それより前の部分でフリーを作るのはなかなか難しいことには変わりはない。
 
 

バイエルンの崩し

前半と同じ。
前半より前線からのプレスを弱めたため、いい形で取れる回数は少なくなり、望みは前線3人が2,3人をドリブルでブチ抜くか、ハメスとチアゴが中盤のマークを交わしてミドルシュートかのパターンしかない状態。
リスクを冒さず、引き訳で十分という流れ。
 
 

リバプールのビルドアップ

 
ビルドアップの陣形が整わない状態では前線からのバイエルンのプレスがあるものの、整った状態ではバイエルンは引いてビルドアップをさせてしまう形になる。
そのおかげで、後半はよりリバプールがボールを持つ時間が長くなる。
 
 

リバプールの崩し

バイエルンが前線からのプレスを辞めたた反対にめに、ハーフラインまでのビルドアップは簡単になるものの、前線のスペースが少なくなるため、サイドからの崩しが難しい形に。
一方で、いい形で中盤で奪えた場合にはショートカウンターからゴールに迫るシーンはあるものの、ビルドアップの際にOM2人も低い位置に取っているので、守備が整うまでの時間が短くなっており、攻めきれない。
 
 

後半まとめ

前半から大きな変更はなく、強いて言えば、
バイエルンがより安パイな試合運びに修正し、
リバプールは前線からのプレスに気持ち人数を増やして行きたいところ。
しかし、バイエルンがリスクを取らない形できたので、リバプール得意のカウンターやロングボールを抑えたところからの速い攻撃が出来なくなったというところでしょう。
 
ミルナーを入れて、中盤でボールを取れる形を増やそうと試みるものの、そもそもリスクを冒してまでチアゴにボールを入れる回数もそれほどないのであまり有効な手とはならず、
結局は、そのまま0-0で試合終了でした。
 
 

試合まとめ

結果は0-0で、バイエルンが狙い通り引き分けを取っていったという形でしょう。
リバプールのようにカウンターを主軸とするチームは、この試合のように相手がリスクを冒さずボールを保持する時間が長くなってしまうと、
ビルドアップから高い位置でWGにボールを入れるまでは行くも、そこから狭いスペースをSBや中盤との連携で崩していくのに苦労する、
「カウンター主軸のチームが守られて攻めきれないパターン」の試合でした。
 
もちろんサラーやマネがドリブル突破でもう一崩しでゴールというシーンはあったので、
もっとリスクを冒して攻めていかないといけなかったのかと言われると、そうでもないかと思います。
両SBをあげて人数をかけて得られるメリットとリスクを天秤にかけてると、このままサラーとマネのワンプレーを待つ方がお得だったと言えると思います。
実際に、バイエルンにカウンターを仕掛けられても相手の人数+1,2人で守れていたので、リスクマネジメントを考えてもこれ以上はリスクを冒せなかったと思います。
つまりリバプールとしては、両WGの輝きが運悪く出なかった試合というところでしょう。
 

オランダ1年目の2018年をざっと振り返り

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早いことで、2018年がもう終わりました。

 

私ごとではありますが、

というか、これから私ごとな話しかしないのですが、

 

2018年から1月からオランダに来ておりまして、

2018年の1年間は、オランダに移住して、オランダ語を勉強した1年でございました。

 

EU、またはオランダに来て、何かしたいという人がいれば、

1年間はざっとこんな感じで進んでいきますよ。

ということが分かる、いい参考になればと思います。

 

それでは、いってみよー

 

 

 

 

1月

主な出来事

  • バイトを引退し、ちょっと寂しくなる
  • 院生と揉めた卒論が無事終了
  • 卒業旅行:バリ旅行でただ楽しむ
  • オランダへ出発

 

1月は、シンプルに大学生活を終わらせて、準備してオランダに旅経つ月でした。

 

もちろん、合間にオランダ語をやってはいました。

オランダ語の文法は一通り終わらせていたので、単語でも詰め込んでオランダに行くか!と意気込んで単語を頭に詰め込みましたが、

しっかり、全部忘れました。

やっぱり、詰め込んだ単語はテストでしか使えませんね。

 

卒業は3月ですが、それまで日本にいても仕方なかったので、1月末にもうオランダに行くことにしました。

 

 

2月

主な出来事

  • 配送を頼むお金がなく家具を手で運んだ結果、IKEAと家を8往復する
  • クラブチームでのインターン開始
  • 語学コース開始
  • 移住手続き開始
  • 友達がオランダに来て、マリファナで沈する

 

1月の26日にオランダについて、26, 27, 28の3日間は、ただただIKEAと家を往復してました。

配送料が55ユーロ(7000円ぐらい)なんですね。

んで、家からIKEAまで歩いて20分ぐらいなので、往復すればいいかって考えてたら、IKEAと家の往復に約6時間かけたことになります。

 

6時間と体力 vs 7000円。

高くついた気がしますね。笑

 

3日間、家具の設置に使ってしまったので、

来週は一気に巻き返そうと、時差も残ったままありとあらゆる予定を詰め込みました。

1月30日:サッカークラブでのインターン開始

1月31日:市役所で移住申請を出す

2月1日:銀行の口座開設

2月2日:インターン2日目

2月4日:インターン3日目

2月6日:インターン4日目

2月7日:語学学校開始

 

あー、忙しい。なんて思ってたら、

大学の友達が9日にオランダに来て、街に連れて行け、マリファナはどこだ。

っていうので、初日の頭からコーヒーショップに連れて行ったら、マリファナで友達が沈して、タクシーで宿まで送るという1日を過ごしました。

 

そいつには、あの1日分の焼く肉を後日、奢ってもらいました。

 

オランダでコーヒーを飲みたいときは、cafeに行ってください。

coffee shopではコーヒーも飲めますが、周りはみんなマリファナを吸っています。かなり臭いです。

 

 

3月

主な出来事

  • オランダ語を勉強する
  • 卒業証書をもらうため”だけ”に卒業式にでる
  • 1週間で帰る

 

インターンと語学学校がそれぞれ、週3回と週1回ありましたが、

それ以外は、一通り雑務は終わったので、

やっとオランダ語に集中できるようになったのが3月でした。

 

そんなところで、卒業証書が代理人受け取りできないということで、

そのために日本に帰りました。

プライバシーが云々って、飛行機代なんぼだと思ってんだよ。。。

はい。

 

 

4月

主な出来事

  • 初のオランダ語試験、無事に当たって砕ける。
  • 学校が手続き遅すぎて、違法滞在寸前までいく

 

4月の頭に、初の語学試験がありまして、

正直、大学入学レベルにまでは全く行っていなかったですが、一旦受けたら何か起こるかも知れん!

と思ってうけたら、しっかりと撃沈しました。

 

それはさておき、ビザなしで滞在できる3ヶ月間が4月末までなので、

早く学生ビザを獲得しないといけないのに、学校が手続きが遅すぎて、4月末ギリギリまでビザが発行されず、

結局ビザは5月半ばごろに発行され、2週間は無法滞在でした。

 

ビザ申請中の滞在はグレーなところらしいですが。

 

 

5月

  • 2度目の語学試験でリーディングだけ合格する

 

5月はビザも取れて、落ち着いてオランダ語を勉強できた1ヶ月でしたね。

あと、無事に2度目の語学試験でリーディングだけ受かりました。

 

 

6月

主な出来事

  • オランダでモデルデビュー
  • 効率が悪すぎると思い、自分を律し始める。

 

6月は、なぜかオランダでモデルデビューを果たしました。

これは、W杯にあやかって日本のTシャツを売るから、日本人のモデルが欲しいという友人によってデビューがなされました。

 

ちなみに、撮られ慣れしなさすぎて、散々な結果でした。

 

6月から自分を律しようキャンペーンで、

朝からのスケジュールをかっちり決める生活を始めました。

まー実際には、うまくいきませんでした。

 

 

7月、8月

主な出来事

  • 特になし。

 

この2ヶ月は、クラブの方もオフシーズンでマジで何もすることがなく、

ただただ、オランダ語を学んでました。

 

この時期は正直泣きたかった。

 

 

9月、10月、11月

  • 正式にクラブのトレーナーとして活動し始める
  • ブログ記事がちょいちょいプチバズる
  • オランダ人と繋がり始める

 

この辺からあまり大きな変化はなかったので、まとめていきます。

 

9月からシーズンが始まり、それと同時に正式にクラブのトレーナーとして活動し始めました。

有給ボランティアという形の契約で、働いていることにはならないんですが、

オランダ8部のクラブで週10時間ぐらいで15,000円/月ぐらいがもらえます。

 

これとは別のブログの方が、2回ぐらいプチバズリしまして、

それでフォロワーが200人ぐらい増えました。

 

オランダ語の方では、徐々にまともに会話ができるようになったので、

TandemとかConverstation exchangeとかを使って、日本語を勉強しているオランダ人の友達を作り始めました。

これに関しては、大正解でなんで今まで使ってこなかったんだろう。と本当に後悔するぐらいめっちゃオススメです。

だって、ただでネイティブと話せるんだから最高でしょ。

 

 

12月

主な出来事

  • ツイッターを通じて、選手とつながる奇跡が起きる。

 

12月は、ツイッターの繋がりでハムストリング損傷の選手と繋がって、

その人を家に泊めて、ハムストリングのリハビリをアドバイスするということをやってました。

 

フィジオになる前にパーソナルを経験するという謎の経験でした。

あと、家に泊めたことによってトレーナーとしての選手との距離の取り方を逆に考えさせられました。

 

 

個人的な個人の振り返りと2019年の目標

という感じの1年だったわけですが、

やー正直言って、時間を浪費しすぎたなと。

 

自分としては、自分のやりたいように時間を使えるのは、絶対自分にメリットになると思っていたのですが、

モチベーションを保つのがかなり難しかった。。。

 

今思うと大学で頑張れたのは、定期的にテストとかレポートがあることで、強制的に定期的に結果を出さないといけなかったわけで、

それが、いい強制力になっていたなと感じました。

 

こっちの学校は、なんとか2019年3月に始まるはずなので、

学校のプレッシャーをどれだけキレイに弾き返せるか。

オランダ語の不利さを、元々の知識と勉強効率でどこまで弾き返せるか。

 

ということが、2019年の見どころとなるので、

2019年の目標は、

「不利な部分を、いかに言い訳せず、むしろキレイに弾き返せるか。」

って感じにしていこうと思います。

 

 

以上!

海外移住者は、将来的に考えて国民年金を任意加入するべきか。

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海外に移住する際に市役所で転籍届を出すと、
これを持って、晴れて日本国の「住民」ではなくなります。

 

⚠日本国民であることには変わりません。
日本国民
= 日本に戸籍がある
= 日本のパスポートを持っている


なので、そこは注意が必要です。

 

ただ、日本の住民では無くなるということは、日本の「住民の義務と権利」はなくなります。

 

  • 住民税、市民税、所得税などの納税
  • 国民年金保険、国民健康保険の加入
  • 市長選、知事選の選挙権

 

などなど、細かいのは色々あると思いますが、こういった義務と権利はなくなります。

 

ただ、例えば所得税は、日本に住民票が無くても事業のハブが日本にある場合など、細かい条件はあるので、注意が必要です。


ここでは、年金について考えていきましょう。

 

 

 

簡単に移住者の年金制度について

日本の年金制度には、

全日本の住民が払う:国民年金保険

被雇用者が払う:厚生年金保険

 

国民年金保険料は、収入に関わらず16,000円前後で一定ですが、

厚生年金保険料は、収入によって変化します。

転出届を出した場合、年金に任意で加入することが出来ますが、それは、国民年金保険への任意加入です。

 

逆に、日本に住んでいなくても、転出届を出していなければ、国民年金保険の加入が義務になります。

義務なら、日本での収入がなくて払えないなら、免除申請を毎年、市役所でしなければなりません。

それか、黙々と払うかのどちらかです。

 

 

年金の受給額と受給基準

国民保険の受給額は、40年間払うと満額が貰えて、それが現状は779,300円/年です。

月額だと65,000円ですね。

 

[ 満額 × 納入月数 / 480 ]
で、計算できます。

 

つまり、厚生年金を無視すれば、支払額に比例するように出来ているようです。

16,000円 × 480ヶ月 = 768万円 なので、

75歳まで生きれば元が取れる計算です。

 

ただ、これが僕らの老後でも、10年で元が取れるのかと言われれば、何とも言えないところではないでしょうか。

 

 

さてそれでは、私達は将来どれぐらい年金を貰えるのでしょうか。

考察してみましょう。

 

国民年金の今と今後はどうなるか考察

年齢別人口の割合

年齢別人口の割合

2015年現在だと、

20~64歳の労働者階級が、人口の約7700万人

65歳以上の年金受給者が、人口の約3400万人

です。

 

年金受給額の半分を年金保険料から、もう半分を政府の予算から賄っています。

つまり、労働者の19万円×40年間で、老後の78万円×20年分の1/2を賄っています。

 

0.77億人 × 40年 × 19万 = 585.2兆円

0.34億人 × 20年 ×  78万円 × 1/2 = 265.2兆円

 

ざっくり言うと、これが現在の保険料と給付額の収支です。
(未納とかは完全無視しているので実際の数字とは異なります。)
詳しくはこの資料を参照下さい。

https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12501000-Nenkinkyoku-Soumuka/0000132570.pdf

 

一方、僕らが老後を迎える2060年ごろは、

労働者階級が、人口の約4400万人

年金受給者が、人口の約3400万人

となっています。

 

仮に同じ年金制度で貰えるの年金を考えると

0.44億人 × 40年 × 19万 = 334.4兆円

0.34億人 × 20年 ×  〇万円 × 1/2 = 167.2兆円

➝ 〇万円 = 49万円

 

つまり、768万円の保険料の元を取るのに、15.7年生きる必要があるということです。

 

ちなみに、これは平均寿命が85歳が伸びなかった事を前提に話をしています。

仮に本当に人生100年時代が来れば、〇万円 = 28万円で、

元を取るのに27年間、つまり91歳まで生きないといけない上に、

その際の年金給付額は月23,000円程度です。

 

これでは、年金制度の意味がないので、解決策として以下が挙げられます。

  • 定年の底上げ
  • 保険料の値上げ

 

 

どちらにせよ、予算から幾分か出されるだろうとは考えられるので、払えるなら、任意加入しておいた方が良いのかもしれませんが、

勉強にかけるお金を削ってまで払うほど大きなメリットはないのでは?

と個人的には考えています。

今日の一言「自分が好きなジョブスの習慣」

今日の一言

平成最後の天皇誕生日、またクリスマスイブのイブ。

みなさん、どんな1日をお過ごす予定でしょうか。

 

自分はスティーブンジョブスの名言・習慣がめちゃくちゃ好きなのですが、

その中でもお気に入り集にこんなのがあります。

 

ジョブスの名習慣

「毎朝、ガラスの中の自分にこう問いかける;もし今日が人生最後の日だったら、今日、今からすることをするか。もし、3日連続でNoだったら、それは何かを変えなければならない時だと考える。」

(完コピではないので、表現に若干の違いがあります。)

 

これは、シンプルなようで、結構深い名言だと思うんですよね。

 

「最後の日」をどう過ごすか。ということを考えた時に、

「最後に、キャビアだけは食べてみたいなー、いや親子丼は外せない」とか

「死ぬってわかっているなら彼女や家族と過ごす」とか、

至福の時間を過ごしたいと考えるのが一般的なんじゃないかと、思うんですよね。

 

 

ただ、ジョブスはこう言いつつ、その日も働きに行っていたわけです。

 

 

つまり、人生を満足させる物って何なのかってことだと思うんですよね。個人的には。

それが仕事だったからこの名言が言えると。

 

逆に、そうじゃなかったら。

「その人生を歩み続けて、行き着く先に満足できる人生はあるのか。」

ってことを考えろってことだと僕は個人的に解釈しております。

 

残念ながら、僕の部屋には姿見がないので、ガラスの先の自分に問いかけることはできませんが、

頭の中のリトル自分に問いかけるようにしています。

(古いか。。。)

 

追伸

こんなSEOに引っかかるはずもなく、見つけられるわけもないブログ記事を私は誰に向けて書いているのでしょうか。

この答え、どしどし応募中です。

東京五輪の医療スタッフ無報酬は選手へのリスペクトとしてどうなのか。

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皆さんどうもこんにちは。

すごく今更感はありますが2020年に東京オリンピックがあります。

 

誘致が決まって以来、問題ばかりで盛り上がってるんだか盛り上がってないんだかよくわからない感じになってしまってませんかね。笑

 

数ある問題の中でも、自分として注目ていているのが医療従事者の報酬でのボランティアというところです。

 

繰り返しますが非常に今更なのですが、

医療スタッフの無報酬ボランティアについて今回は自分の思うところ話行きたいと思います。

 

 

 

医療従事者のボランティア条件

まず最初に医療従事者かどういう条件でボランティアをするのかっていうことをまとめておきます。

 

例えば僕僕に最も関係にある理学療法士のボランティアの場合は以下のような条件があります。

  • 理学療法士の資格取得5年以上
  • スポーツ分野の実績が3年以上
  • 必要な語学力を身につけていること

 

この三つすべてを満たす人を500人募集しているというわけです。

 

もちろん、大会期間中に10日以上は参加しないといけないという条件だったはずなので、労働量としては間違いなく報酬を支払わないといけないラインではあります。




個人的な視点と社会的な視点

さて、よく言われる意見として出てきてるのは以下のようなものなのではないかなと思います。

  • その人はやりたくてやってるんだからいいんじゃないのか。
  • 有資格者に責任ある仕事を無報酬でやらせるということは考えられない

 

つまりはこの問題は、参加者個人の視点社会的な視点、両方から考えなければいけないということです。

 

個人的な視点で見れば、

東京オリンピックでトップレベルは選手に関われるチャンスを得られるのであれば無報酬でも十分にリターンの期待できる条件だと思います。

これに関しては僕もそうです。

正直僕も条件を満たしていれば参加したいぐらいです。

 

一方で社会的に見ればこれはとんでもないことです。

医療保険制度が物語るように医療というのは社会の中で重要な役割を果たす存在です。

重要な役割であるがために政府は医療保険制度を通じて社会のシステムとして医療を組み込んでいるわけです。

 

そういう存在にある医療をやりがいや奉仕の心で簡単に無償にしてしまうと、医療が社会の中で担う責任感や役割というものは何だったのかという話になります。

 

 

というように、これらの意見は根本的な視点が違うのでどっちが正しいどっちが間違ってるという話ではないと言う風に思います。



お金の問題なのか

ではここから個人的な意見を話していこうという風に思います。

 

まず一個目として今回東京オリンピックで無償のボランティアとして医療スタッフを投じるという決断をした理由に予算不足の問題が挙げられています。

まずそれに関して本当にそうなのかってことはかなり僕は疑問に思います。

 

東京オリンピックの予算は現状、約1兆6000億円です。

 

続いて、今回どれぐらいのボランティアが必要なのかと言うと 、オリンピック組織委員会の計画について日本経済新聞には以下のように述べられています。

組織委の計画では、会場の収容人員1万人当たり、観客用の救護所を1カ所設置し、医師2人、看護師4人を配置。選手用医務室にも医師、歯科医師、看護師、理学療法士らを配置する。

 

 

まだ東京オリンピックのホームページのボランティア募集ページにあるヘルスケアスタッフの募集人数は6000人〜8000人になっています。

 

6000人から8000人に10日間働いてもらうためにはどれほどの人件費が必要なのでしょうか。

仮に一人当たり1日1万円とすると、のべ8万人・日の人件費が必要なわけなので、

8億円が必要になります。

 

1兆6000億円の予算の中で8億円を削ることで何が生まれるのでしょうか。

 

東京オリンピック後にもスポーツを盛り上げ維持していこうというスポーツ庁の方針がある中で、この8億円を削るメリットはそんなに大きいのかというふうに思ってしまいます。



実務経験5年、スポーツ実績3年あれば誰でも参加できていいのか。

もうひとつ僕が疑問に思ったことは、参加基準と選手へのリスペクトです。

 

  • 理学療法士の資格取得5年以上
  • スポーツ分野の実績が3年以上
  • 必要な語学力を身につけていること

 

これを満たそうと思えばそれなりに意欲的に活動していないといけないということは確かです。

特に理学療法士がスポーツ現場で活動するというには、それなりに自分からアクションを起こしていかないと機会を掴めないというのは現実問題なので、

これを満たす人は意欲的に活動しているということは確実でしょう。

ましてボランティアに参加するんですから、間違いなく意欲的です。

 

逆に意欲的に活動してればそれなりに多くの人が満たしていると思います。

少なくとも500人の枠に対して5000人や1万人程度の理学療法士はこれを満たすことができるんじゃないでしょうか。

 

じゃあこの5000人は1万人の中からどういう形で500人に絞られるのか。

それはつまり意欲ですよね。

 

意欲的であることはトレーナーとして活動する上で非常に重要なことです。それに関しては僕を全く否定するつもりはありません。

 

ただ、

最低限の実務歴と意欲があればオリンピックレベルの選手に簡単に携われてしまっていいのかと、

それはオリンピック選手に対して失礼なのではないか

というふうに僕は思います。

 

オリンピック選手に関われるということはつまりオリンピック選手のコンディションやメンタル的な部分にダイレクトにに影響することができてしまいます。

そこに関しては意欲ではなく実力や経験という部分でしっかり評価されるべきではないのかと。

 

そのためにはもちろん、それなりの信頼できる機関に声をかけて、それ相応の報酬が支払わなければ実力や経験があるトレーナーは呼べません。

 

個人的に参加するトレーナーの方に関しては意欲的で素晴らしいことですし、その意欲は絶対に大事だと思います。

繰り返しになりますが僕も応募条件が満たせれば参加したいです。

 

ただ実際問題、意欲的かどうかで判断されてしまっているこの参加基準で無報酬と言う条件は、今後日本のスポーツを盛り上げていこうというスポーツ庁の考えからして、実績あるトレーナーと選手への尊敬としてどうなのかなという風に思います。

 

以上です。

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