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欧州のスポーツクラブの日本との違い

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みなさん、こんにちは!

この度、名前を"タツ"から"タチ"に改名知る事にしたタチです。

理由はと言いますと、オランダ人、"ツ"が発音出来なくて"タチ"って呼ばれるです。

だからです。

 

まーそんなどうでもいい話はさて置き、今回は日本と欧州(オランダ)のスポーツクラブの違いを紹介して行きたいと思います!

 

今度の来年の2月からスポーツクラブで研修する予定で、この夏にオランダで研修先を当たるついでに色んなスポーツクラブを見て来ました。

そこで感じた、欧州のクラブチーム、特にアマチュアクラブチームのここが日本と違う!ということです。

 

 

 

規模が違う

まず何が違うって、スポーツクラブの規模です。

皆さん、欧州のプロサッカークラブがJリーグのクラブより規模がデカいのはご存知かと思います。カンプノウは10万人入るとか。

けど、自分が差を感じたのはプログラブ以上にマチュアクラブ

 

テレビや雑誌等、メディアでヨーロッパのプロクラブの規模が日本と桁違いなのは良く知られていると思いますが。それぐらいのプロでの差より、アマチュアでの差の方が圧倒的です

 

では、規模が違うとは具体的に何が違うのか

という話から参ります。

 

違い①:アマチュアでもスポンサーついてる

日本のアマチュアサッカークラブでスポンサーがつくのは、せいぜい6部の地域リーグぐらいから。

その下の県リーグ以下は1から100まで自己負担です。

 

一方オランダのスポーツクラブ、8部とか9部でもスポーンサーついてます。

てか、逆にスポンサーないチームってあるのか?って感じです。

 

マチュアクラブはチケット収入がない分、スポンサー収入がかなり重要になって来ます。もちろんクラブ員から会員費を取るんですが、規模を保ちつつその会員費をどれぐらい抑えられるかに影響してきます。

スポンサー収入が無ければ、

会員費の増加会員の不満会員の減少規模の縮小

っていう最悪のシナリオになるので、スポンサー収入は非常に大事になります。

 

逆に、このスポンサーがあることが資金という面で日本とオランダとの圧倒的な差を生んでいます。

 

違い②:アマチュアクラブが自前のグラウンド持ってる

日本のアマチュアクラブは基本的に公営の運動公園か、民営のグラウンドとかを1回1回借りて活動してますよね。

オランダはどのクラブも自前のグラウンドを持ってます

それも、8部おっちゃんサッカークラブで3面も

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 こちらが8部のチームのグラウンド。 

これについてどう思うでしょうか。金があるから出来るんだろ?って思いますか?

 

 一度考えてみてください。

例えば1000万円のグラウンドを買ったら日本だと固定資産税はだいたい1.4%です。

(細かいルールは一旦無視。) 

つまり、年間のグラウンド維持費は1000万 × 1.4% = 14万 

 

一方、日本で自分が所属していた7部のチーム。

コート代: 8000円/回、練習回数: 60回/年

8000円 × 60回 = 48万

 

ほら、断然グランド持ってた方が安いんですよ。 

 

仮に、1000万円出しても34万づつ返せば30年で元が取れるんですよ。

んで、そっからはウハウハですよね。 

 

んで、実際に自前のグラウンドを持ったら色々とメリットがあるので、実際もっとお得になります。

って話が次です。 

 

違い③:アマチュアクラブが敷地内にバー付きクラブハウスとある。

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こちらが、7部のアマチュアクラブのクラブハウスとその中にあるバーです。

中の他の施設はこんな感じです。

  • バー
  • 更衣室、シャワー
  • 会議室
  • フィジオルーム
  • コーチ室
  • 卓球台。笑

これを作れるのが自前グラウンドを持つメリットなんですね。特にバー

 

こんな所にバー作って売れるのかよ。って思うじゃないですか。

実際、赤字にならない程度の売り上げはあると思うんですが、けどそこが重要なんじゃなくて、バーが集合場所になってコミュニティが作られること。

これが、バーの役割なんですね。 

 

スポーツ好きのコミュニティを作ることがスポーツクラブの重要な役割で、このクラブこそが自分の居場所!っていうクラブ愛を生むことが出来るんですね。 

そこで、バーの特徴が生きるんです。

  • 1人で入りやすい
  • 少人数のグループで会話する雰囲気
  • 突如、人に絡める空気感

これがバーであるメリットなんですね。 

 

居酒屋とかじゃなくて、オープンな感じのバーこそがスポーツクラブがスポーツを使ってコミュニティを作るのに一役買うという訳です。 

 

ちなみにオランダは、仕事終わりに一杯っていう文化はありません。なので、一杯行くのにバーに集合!って流れではないんですね。 

 

けどこれ日本だったらもっと効果的に取り込めるんじゃないかと思ってて、

一仕事したら飲むぞ!って文化にスポーツ好きにターゲットを絞れば

仕事終わりにサッカーの試合見ながらいっぱい行きましょーや!って文化を作れるんじゃないかなって。思うんです。 

 

誰か是非やって見てください。笑

 

違い④:アマチュアクラブの所属人数が半端ない。

さっきのコミュニティを作れる環境ってのが影響してるのか分からないんですけど、スポーツクラブの活動人数が半端やないんです。

 

「91チーム 」

 

 これはあるスポーツクラブにあるチームの数。

参照はこちら→USVHerculesチーム一覧 

どういうことかと言うと、アマチュアのスポーツクラブには

  • トップチームから遊びのチーム
  • 少年のチームからユースのチーム
  • 男子から女子、若者からおっちゃんまで

色んなチームが属してるんです。 

 

これは育成が第一のプロチームではないシステムで、アマチュアクラブの独自のシステムなんですけど、成人男性のチームが14チームってやばくないですか。 

 

ここは全部で91チームあって、仮に16人/チームとしましょう。

91チーム×16人=1456人

なんと、1500人もがこのクラブの選手会員なんです。 

 

ここから仮に10000円の会員費を取れば、年間1500万円の売り上げ

そら、事業として成り立ちますわな。

 

ちなみに実際のUSVHerclesの会員費は約3万円です。

更に、選手以外にもサポーター会員もいます。

つまり実際のグラブ予算は5000万円ぐらいになるかと。 

 

こんなクラブが出来れば日本のスポーツも変わるんでしょうね。という感じです。  

 

 

根本の文化の違い

こんだけ、あーだこーだ言いましたが何がこれだけの差を生むのかっていうと、サッカーという文化自体の差があります。

なので、仮に1億円の資本金でさっきのようなチームの形を作っても、今の日本文化の中では経営を成り立たせることは無理でしょうね。 

 

オランダのスポーツクラブが成り立つのは、オランダ国民のスポーツへの関心度が高いからであって、それなくして形だけ作っても成り立ちませんよね。 

 

じゃあ、日本でどのように実現していくのか。もちろん、日本全体のスポーツ文化を変えることは相当な年月と労力がいります。

けど、町レベルでスポーツを盛り上げるっていうならどうでしょう。まだ、可能性はあるんじゃないかと思うんですね。 

 

そこで、自分が注目しているクラブチームが2つあるんです。 

その内の1つがいわきFC。

いわきFC OfficialSite

福島県を拠点にするチームです。新たなスポーツクラブの形を目指して福島県の3部からスタートして2017年度は福島県1部のチームです。

福島県1部ながらクラブハウスがあって、非常に革新的で地域に根差した活動を続けている面白いチームです。 

 

もう一個は今動き始めてて出していいのか分からないのでまた本格的になってから紹介したいと思います。 

 

まとめると、

皆さん、スポーツをしましょう!!笑

以上!

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